車中泊用のポータブル電源を選ぶとき、多くの人が迷うのは「どの容量を買えばいいのか」です。
スマホと照明だけなら、小型でも足ります。
電気毛布を朝まで使うなら、500Wh級以上を見ておきたいところ。
冷蔵庫を24時間動かしたいなら、容量だけでなく充電方法も見ておきたいところ。
さらに電気調理鍋やドライヤーまで使うなら、定格出力も外せません。
この記事では、車中泊で本命にしたい4機種と、機能に特徴がある比較候補2機種を取り上げます。
軽さ重視、複数機器を使う週末旅、調理家電、家族での長期連泊。
自分の使い方に近いところから選べるように、向いている人・向いていない人・購入前の注意点まで見ていきます。
情報確認日:2026年8月6日
容量、定格出力、重量、出力ポート、容量拡張、保証、回収対応、公式販売ページを確認しています。価格と在庫は変動するため、購入時には各販売ページで再確認してください。
ポータブル電源は、容量が大きければ正解というものではありません。
大容量モデルは一晩で使える電気が増える。
その分、重くなり、車内スペースも使います。反対に、小型モデルは軽くて積み下ろしの負担を抑えられますが、調理家電や長時間運用には向きません。
まずは、自分が車内で何を使いたいのかを決める。
そこから容量と出力を見る方が現実的です。
| 使い方 | 向いている候補 | 理由 |
|---|---|---|
| 1泊・ソロ・軽さ重視 | Jackery 500 New | 軽く、スマホ・照明・小型扇風機向き |
| 週末旅・複数機器を使う | Anker Solix C1000 Gen 2 | AC5口を含む10ポートで、冷蔵庫と充電機器を同時につなげる |
| 調理家電・2〜3泊 | Jackery 1500 New | 1536Wh・2000Wで、炊飯器や電気調理鍋を使う余裕を持たせられる |
| 家族・長期連泊 | Anker Solix C2000 Gen 2 | 2048Whで約18.9kg。9ポートと容量拡張に対応 |
※スペックや販売状況は変更されることがあります。購入前には必ず公式ページで最新情報を確認してください。
まだ必要な容量が決まっていない場合は、先に車中泊の用途別ポータブル電源容量ガイドで、一泊・冷蔵庫・電気毛布・連泊の最低ラインと余裕を持たせるラインを確認してください。
まず、容量・定格出力・重量の3項目を比べます。用途と注意点は表の下で分けて確認します。
| 機種 | 容量 | 定格出力 | 重量 |
|---|---|---|---|
| Jackery 500 New | 512Wh | 500W | 約5.7kg |
| Anker Solix C1000 Gen 2 | 1024Wh | 1550W | 約11.3kg |
| Jackery 1500 New | 1536Wh | 2000W | 約14.5kg |
| Anker Solix C2000 Gen 2 | 2048Wh | 2000W | 約18.9kg |
表の容量をそのまま全量使えるわけではありません。AC家電を動かすと変換ロスが生じ、低温や高温、機器の状態でも使える量は変わります。容量の計算では少し余裕を残します。
車中泊では、容量だけでなく「何を同時につなぐか」も確認します。冷蔵庫をシガーソケットにつなぎ、スマホ2台をUSB-C、照明をUSB-A、朝だけ炊飯器をACへつなぐと、5口を使います。
| 機種 | AC | USB | その他を含む総数 |
|---|---|---|---|
| Jackery 500 New | 2口 | 3口 | 6口 |
| Anker Solix C1000 Gen 2 | 5口 | 4口 | 10口 |
| Jackery 1500 New | 3口 | 3口 | 7口 |
| Anker Solix C2000 Gen 2 | 4口 | 4口 | 9口 |
| EcoFlow DELTA 3 Plus(比較候補) | 6口 | 4口 | 13口 |
| Dabbsson 2000L(比較候補) | 6口 | 4口 | 12口 |
ポートが多くても、定格出力が増えるわけではありません。たとえばACを5口使えても、接続した家電の合計が本体の定格出力を超える組み合わせでは使えません。大きなACアダプターが隣の差込口を塞がないか、USB-Cが必要な出力に対応しているかも確認します。
容量拡張とバッテリーの違いも整理しておきます。
| 機種 | 容量拡張 | バッテリー |
|---|---|---|
| Jackery 500 New | 非対応 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| Anker Solix C1000 Gen 2 | 非対応 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| Jackery 1500 New | 非対応 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| Anker Solix C2000 Gen 2 | 対応。BP2000接続時は4096Wh | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| EcoFlow DELTA 3 Plus(比較候補) | 対応。接続するエクストラバッテリーによる | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| Dabbsson 2000L(比較候補) | 非対応 | 半固体電池 |
拡張バッテリーは、後から連泊日数や停電対策を増やせる一方、ACやUSBの差込口は増えません。本体とは別に置き場所が必要になり、車へ積む総重量も増えます。最初から拡張する予定なら、本体と拡張バッテリーを並べた状態で荷室に収まるか確認します。
国内ではJackery、世界ではEcoFlowが大きな販売実績を持ち、Ankerも1000Wh帯を中心に存在感があります。Dabbssonは大手3社と同じ市場規模とはいえませんが、半固体電池と容量に対する軽さで比較される機会が増えています。
今回はメーカー名を均等に並べるのではなく、主力4機種は販売の安定性と車中泊での取り回しを優先しました。そのうえで、ポート数と容量拡張ならEcoFlow、半固体電池と2kWh級の軽さならDabbssonを比較候補として残しています。
Jackery 500 Newは、1泊中心で身軽に車中泊を楽しみたい人向けの小型モデルです。
容量は512Wh、定格出力は500W、重量は約5.7kg。Jackery公式サイトでは5年保証と無償回収サービスも案内されています。
このモデルの一番の強みは、軽さ。
約5.7kgなら、自宅から車へ積み込みやすく、軽バンやコンパクトカーでも置き場所を取りすぎません。
スマホやカメラ、LED照明、小型扇風機を使う程度なら、500Wh級でも候補に入ります。
夏の夜に小型扇風機を回したい人、冬に短時間だけ電気毛布を使いたい人、まずは軽い電源から整えたい人に合います。
一方で、電気調理鍋、ドライヤー、電子レンジ、長時間の冷蔵庫運用まで1台でまかないたい人には、容量も出力も足りない可能性があります。
「軽いから扱いやすい」モデルであって、「何でも動かせる」モデルではありません。
500Wを超える家電を使いたい場合は、候補から外した方が無理がありません。
小型ケトル、ドライヤー、電子レンジ、IH調理器などは、消費電力が大きい家電。
車内で調理家電を使いたいなら、1000Wh級以上・定格出力1500W前後のモデルを検討してください。
Anker Solix C1000 Gen 2は、週末の車中泊で冷蔵庫や電気毛布を使い、スマホやノートPCも同時に充電したい人向けの1000Wh級モデルです。
容量1024Wh、定格出力1550W、重量は約11.3kg。AC5口、USB-C3口、USB-A1口、シガーソケット1口の合計10ポートを備えています。
1000Wh級ではJackery 1000 New V3の約10.6kgも魅力ですが、重量差は約700gです。家族のスマホ、車載冷蔵庫、照明、ノートPCを同時につなぐ場面を考え、今回はポート数の多いC1000 Gen 2を選びました。
専用アプリで超急速充電モードを設定した場合、公式の最短充電時間は約54分です。金曜の夜に充電を忘れていたときでも、荷物を積んでいる間に残量を戻せます。
スマホ、照明、小型扇風機しか使わない一泊では、容量とポートを持て余す可能性があります。その用途なら、約5.7kgの500 Newの方が積み下ろしの負担を抑えられます。
反対に、冷蔵庫を動かしながら炊飯器や電気調理鍋を毎日使う連泊では、1024Whでは翌日まで残量が持たないことがあります。
定格出力は1550Wです。ACコンセントが5口あっても、5台の家電を合計1550Wを超えて動かせるわけではありません。冷蔵庫をつないだ状態でケトルやドライヤーを使うときは、同時に動いている機器の合計を確認します。
保証は通常18か月で、Anker会員登録後に42か月が延長され、最大5年になります。使用済み製品の回収サービスは送料が利用者負担です。
Jackery 1500 Newは、1000Wh級では残量が心細いものの、2kWh級を車内に置くのは重すぎると感じる人向けです。
容量は1536Wh、定格出力は2000W、重量は約14.5kg。本体サイズは330×221×242mmです。冷蔵庫や照明に加えて、小型炊飯器や電気調理鍋を使いたい人の中間候補になります。
C1000 Gen 2より約3.2kg重くなりますが、容量は512Wh増えます。C2000 Gen 2より容量は512Wh少ない一方、重量は約4.4kg軽くなります。
夜は冷蔵庫と電気毛布、朝は炊飯器という使い方では、1024Whより1536Whの方が残量を残せます。ただし、実際の消費量は冷蔵庫の設定温度、外気温、電気毛布の強さによって変わります。
一泊でスマホと照明だけなら、本体の大きさと14.5kgの重量が負担になります。
また、家族で長期連泊し、冷蔵庫や調理家電を毎日使う場合は、1536Whでも充電せずに使い続けるのは難しくなります。走行充電や外部電源を用意しないなら、2kWh級も比較します。
定格出力は2000Wですが、同時に接続した家電の合計が2000W以内かを確認します。炊飯器を動かしている間に電気ケトルやドライヤーを重ねると、合計出力を超える場合があります。
車のシガーソケットから充電するには、公式案内上、別売りの充電ケーブルが必要です。連泊で走行充電を使う予定なら、本体だけでなく必要なケーブルと充電時間も購入前に確認してください。
公式サイト購入では登録不要の5年保証が案内され、使用後の製品回収サービスも用意されています。
▶ 公式サイトで1500 Newの価格・保証を確認するAnker Solix C2000 Gen 2は、家族で複数の機器を使う連泊や、家庭の停電対策まで兼ねたい人向けの2kWh級モデルです。
容量2048Wh、定格出力2000W、重量は約18.9kg。AC4口、USB-C3口、USB-A1口、シガーソケット1口の合計9ポートを備えています。
2kWh級で20kgを下回るため、大容量モデルの中では車へ積み込む負担を抑えられます。別売りのBP2000拡張バッテリーを接続すると、容量を4096Whへ増やせます。
大容量モデルのメリットは、冷蔵庫や電気毛布を使った後でも残量を残せることです。AC4口とUSB4口があるため、家族の充電機器を一か所へ集められます。
約18.9kgあるため、毎回片手で出し入れする道具ではありません。腰を曲げた状態で車の奥へ押し込む置き方は避け、両手で持てる高さに置けるか確認します。
軽バンやコンパクトカーでは、寝る場所や荷物スペースを圧迫しないか、購入前に置き場所を必ず確認してください。
C2000 Gen 2を本命にする場合でも、購入前に以下を確認します。
最短充電時間は公式値で約99分です。保証は通常18か月で、Anker会員登録後に42か月が延長されます。使用済み製品の回収サービスでは送料が利用者負担です。
EcoFlow DELTA 3 Plusは、1024Wh・1500W・約12.5kgの1000Wh級モデルです。AC6口を含む13ポートがあり、今回比較した1000Wh級では接続できる機器の数が多いモデルです。
C1000 Gen 2より約1.2kg重くなりますが、ACコンセントは1口多く、DC出力も備えています。対応するエクストラバッテリーを接続でき、最大1000Wのソーラー入力にも対応します。
Dabbsson 2000Lは、2048Wh・2200W・約18.6kgの2kWh級モデルです。AC6口、USB-A2口、USB-C2口、DC5521、シガーソケットの合計12ポートを備えています。容量拡張には対応していません。
バッテリーには半固体電池を採用し、公式値では4000回の充放電後も初期容量の80%を維持するとされています。C2000 Gen 2より約300g軽く、定格出力とポート数はDabbsson 2000Lが上です。
半固体電池だから、車内の高温放置や誤った充電方法を気にしなくてよいわけではありません。夏の閉め切った車内には置かず、取扱説明書に記載された温度範囲で使います。
主力4機種から外した理由は、公式サイト内で在庫表示が一致していないためです。公式楽天市場店では2000Lの掲載を確認できるため、注文できる販売先と保証条件が確認できた場合に候補へ入れます。
▶ 公式サイトでDabbsson 2000Lの価格・保証を確認するここまでの内容を、用途別にまとめます。
| 用途 | 選び方 |
|---|---|
| 1泊でスマホ・照明・扇風機中心 | Jackery 500 New |
| 冷蔵庫と複数の充電機器を使いたい週末旅 | Anker Solix C1000 Gen 2 |
| 調理家電も使いたい2〜3泊 | Jackery 1500 New |
| 家族で使う・2kWh級を容量拡張したい | Anker Solix C2000 Gen 2 |
| 1000Wh級でポート数と容量拡張を優先 | EcoFlow DELTA 3 Plus |
| 2kWh級で半固体電池と多ポートを優先 | Dabbsson 2000L |
迷ったら、まずは自分が車内で何を朝まで使いたいかを決めます。
「一番大きいもの」ではなく、「自分の夜に足りるもの」を選ぶ。
その方が、重すぎるモデルや容量不足のモデルを避けられます。
防災用も兼ねて選ぶ場合でも、大容量モデルを先に買えば準備が終わるわけではありません。
まず、今あるモバイルバッテリーや充電式ライトを使い、普段の車で一晩過ごしてみます。翌朝にスマホ、照明、扇風機、電気毛布、冷蔵庫へ何Wh使ったかを記録すると、必要な容量を数字で決められます。
一泊してみて、家族全員が横になれない、暑さで車内にいられない、夜間に安全なトイレへ移動できないと分かった場合は、ポータブル電源を増やす前に別の避難先を考えます。
初めて試すときの手順は、週末の車中泊が防災訓練になる理由で確認できます。
ポータブル電源は、車中泊道具の中でも高額な買い物です。
購入前に見る項目は、次の6つです。
容量が大きくなるほど、本体も大きくなります。
寝る場所、荷物スペース、通路、ケーブルの取り回しまで見ておくと、買った後に置き場所で悩む時間を減らせます。
10kgを超えると、人によっては積み下ろしが負担になります。
20kgを超えるモデルは、気軽に持ち運ぶというより、車内に置いて使う装備に近い存在です。
容量が大きくても、定格出力が足りなければ家電は動きません。
電気調理鍋、ドライヤー、電子レンジ、IH調理器などを使いたい場合は、家電側の消費電力を必ず確認します。
ポートの総数だけでなく、AC、USB-C、USB-A、シガーソケットの内訳を確認します。
たとえば、車載冷蔵庫をシガーソケット、スマホ2台をUSB-C、照明をUSB-A、炊飯器をACにつなぐなら、それぞれの端子が必要です。ACアダプターが大きい場合は、隣の差込口を塞がないかも商品写真や取扱説明書で確認します。
複数の家電をつないでも、同時に使える合計電力は定格出力までです。差込口が余っていても、定格出力を超える組み合わせでは使えません。
目安は、次の式です。
消費電力W × 使用時間h = 消費Wh
たとえば、30Wの電気毛布を8時間使うと、約240Wh。
15W平均の冷蔵庫を24時間使うと、約360Whです。
このように足し算していくと、自分に必要な容量の目安が見えてきます。
ポータブル電源は、使い終わった後の処分も考えておきたい道具です。
保証期間、回収対応、国内サポート、公式ストアの有無も、価格と同じくらい確認しておきたい項目です。
車中泊用のポータブル電源は、容量が大きければ正解というものではありません。
1泊中心なら、まず軽さ。
冷蔵庫や電気毛布を使うなら、1000Wh前後を見ておくと残量を確認する回数を減らせます。
調理家電や連泊まで考えるなら、大容量・高出力モデルも検討対象です。
そこに、同時につなぐ機器の数を加えます。冷蔵庫、照明、スマホ、ノートPC、炊飯器を使うなら、容量だけでなくAC・USB・シガーソケットの内訳まで見る必要があります。
大事なのは、自分が車内で何を使い、何時間使い、どのくらいの頻度で旅に出るか。
その条件に合う1台を選べば、夜にスマホの残量を気にする時間や、冷蔵庫の電源を切るか迷う時間を減らせます。